dimanche 12 mai 2013

IPPNWニュースレター:ドイツ産ブルーベリージャムからセシウム検出



チェルノブイリ事故から二十七年が経過した。それでも未だに放射性セシウムに汚染された食品が見つかる事実を原子力に批判的な医師によって組織されるIPPNWは我々に思い起こさせる。情報誌『放射線テレックス』の報告によると先日、よりによって日本でドイツ産ブルーベリージャムから22ベクレル/ kg のセシウムが発見されたのだ。半減期の短いセシウム134が不検出だったことからおそらくドイツ産ジャムに含まれていたセシウムはチェルノブイリ由来のものであることが推測される。

セシウム137は三十年という半減期を持ち、未だ半分にまでも崩壊していないのだ。IPPNW理事会員であるアレックス・ローゼン博士は「日本の朝御飯では、チェルノブイリと福島の両方に汚染された食べ物が食卓あがるようなシチュエーションもありえるわけです」と言う。「現在有効とされる基準値は発癌率が増加する危険を軽視して定められています。そもそも“安全基準値”なるものを定めること事態が人心を惑わします。放射能というものは常に健康リスクが客観的に増すことを意味しているのですから。」

ジャムの生産会社は、四月十二日付け返信の中で放射能汚染されていた製品が店頭に出荷されたことを認めた。とは言えEUの基準値は守られており、社内ではさらに厳しい基準値を目標としているとする。

しかし今回の発見が例外的なケースでないことは、日本の厚生省が発表した2012年の測定結果を見てもわかる。オーストリア産またフランス産のブルーベリージャムから140~220ベクレル/ kg の放射能汚染が検出されているのだ。同様に南ドイツやヨーロッパのその他の地方の野生のキノコやイノシシからは今でも時に600 Bq / kgを越す汚染が見つかっている。

チェルノブイリ事故がもたらした恐るべき健康被害の実態を、西欧諸国のメディアや世論はほとんど本気で理解していない。IPPNWの理事会員デルテ・ジーデントプフ博士によれば、チェルノブイリの市民イニシアティヴは“突然死”の増加を報告しているそうだ。その原因は汚染食品を通した血管の変容にあると推測される。事実最新の科学調査は被曝と心臓及び循環器系の病気の関係を証明している。Mark Little を中心とした国際研究チームは、放射能を原因とする心臓及び循環器系疾病による死亡率が、放射能を原因とする癌死と同じくらいに高いという暫定的な結論に達している。

 行政が公表する統計は残念ながら不明瞭な図しか反映しない。ジーデントプフ博士はチェルノブイリの周辺地域では癌を死因として報告することが忌避されていることを挙げる。それでもなおかつ例えば『ベラルーシ共和国白血病記録簿』に記載された発病数はチェルノブイリの影響を明示している。IPPNW顧問会員アルフレッド・ケルプライン博士の最新の調査によるとベラルーシでは原発事故翌年の1987年に子供の白血病が33% 増加した。二度目の増加は1990年と92年の間に現れた。一歳以下の子供においては1987年の発病率は152%にまで増加している。

 「チェルノブイリや福島のような原発事故を原因とする死は静かにしのびよってくるものなのです。そのため一般市民に本気で意識されることがなく、政府は手安く片付けることさえ出来るのです。放射能を原因とする病気や死の早期化が何年も何十年も経過していくなかで起こるからです。」とジーデントプフ博士は言う。「私のように二十年来定期的にチェルノブイリの周辺地域に足を運んでいる者が現地で目にするのは、身内に病人や死者を持たない家族が一つとしてないというような現実なのです。子供も成人もありとあらゆる身体器官に腫瘍を患っています。若年性糖尿病、水晶体の混濁、う蝕(虫歯)、血管の変容を原因とする病気、中年層における心臓発作や脳梗塞、免疫力の低下、等々数え切れません。

これ以上の原発事故は許されません。ですからドイツもその他のヨーロッパ近隣諸国も北米もアジアも稼働中の原発をすべて即座に停止しなければなりません。」とジーデントプフ博士は要求する。

ソース:IPPNWニュースレター

mardi 2 avril 2013

南西ドイツ放送『広瀬隆&山本太郎、ドイツの電力反逆村シェーナウを訪問』



メモをとり 話に聞き入る彼らは知識欲旺盛だ
電力会社シェーナウで行われた1時間半ほどの慎ましい会議
質問はもっぱら「どうやってシェーナウは巨大な原発ロビーに勝ったのか?」
「ここまで長い旅をしてきました」と広瀬隆さん
「イヤな原発をたくさん見学しました」
「最後くらい良いモノも、見たくてここに来ました」
隣りの山本太郎さんは、日本では有名な俳優だ
しかし反原発運動を始めてから、仕事が来なくなった
日本の反原発運動は、山あり谷ありの繰り返しだ
原発ロビーは強大で、何かを変えられるチャンスは極めて小さい
「地震大国日本に、残された時間はわずか」
「こういうことが再び起こる危険はとても大きい」と二人は言う
「日本の現状はかなり絶望的です」
 「シェーナウに来たのは、未来への勇気をもらうためです」
 <シュヴァルツヴァルトのシェーナウ村>
フクシマ原発事故以来 多くの日本人が、この電力反逆の村を訪れ
シェーナウも彼らのために時間を割いた
この小さな村の脱原発は、90年代の住民投票から始まった
その物語が日本に紹介されて久しい
CDや本が訳され、シェーナウは日本の反原発運動家にとって
“希望”を意味する
<ウルスラ・スラーデック(シェーナウ)>
「日本は非常に厳しい状況にあります。
行動を起こす人は差別されがちで、活動を続けるには、とても強い意志が必要です」
日本の反原発運動は助けが必要だ
エネルギー反逆者シェーナウは、今では立派な電力会社だ
 ドイツ全国13万戸に、クリーンな電気を供給している
 “小さくても辛抱をつづければ成功できる”
 それが日本への一番大きなメッセージだ

lundi 10 décembre 2012

伊達市で開かれた放射能プロパガンダ・セミナー



これは先月伊達市で開催されたICRP主催の「ダイアログ・セミナー」に参加したドイツの放射能と健康に関する独立した情報誌「放射線テレックス」の今月号に掲載されている日本訪問記の中の一章です。全文の和訳も予定されているそうですが、緊急で入用という友人のために、この部分だけ翻訳することになったので、ブログにも掲載しておこうと思いました:

 放射線テレックス 622-6232012126

フクシマ原発事故その後
「ガンバレの連呼と改竄されたモニタリングポスト測定値」
フクシマ第一原発事故一年後に日本を訪れて
アネッテ・ハック、トーマス・デルゼー著

より抜粋

ICRP主催の「放射能と学校教育」セミナー

元アレバ社、現ICRPメンバーのジャック・ロシャール指揮の下、国際放射線防護委員会(ICRP)は、20121110日伊達市の市役所で、放射能と学校教育をテーマにしたセミナーを開催しました。伊達市は福島市東部と接しています。この伊達市には小国と言う田園地帯が含まれるのですが、ここでは、場所によって原発周囲20キロ圏の閉鎖区域に匹敵する放射性物質の降下がありました。避難は行われていません。ただし子供のいる家族は市内に移り住み、子供たちはスクールバスで小国の小学校に再び通いはじめています。子供たちは線量計を携帯させられています。そして毎日30分間屋外でのスポーツを許可されているのですが、その間、線量計はロッカーにしまっておかれるのだと、私たちは聞かされました。

市役所に現れたのは、日本の学校の校長や官庁の代表者、大学教授、様々な団体の職員、ヨーロッパ、アメリカ、カナダのICRPメンバー、OECDの核エネルギー部門担当者の他、7名にも及ぶフランスの放射線防護原子力安全研究所(IRSN)メンバーでした。フランスは日本の過ちから学ぼうとしているのでしょうか。次の原発事故はヨーロッパ、ことにフランスで勃発する可能性が高いと危惧されていますから。ドイツからはOECDのミヒャエル・ジーマン一人が参加していただけでした。セミナーを聞きに来たのは12名強、発表者の数を大きく下回りました。

ある学校の校長は、発表のなかで、自分の学校では保護者と教師が協力して除染が行われた結果、現在の線量は“ほんの数ミリシーベルトだけ”になったと話しました。するとすぐに隣席の人が何か彼女の耳元に囁き、彼女は狼狽の笑いを浮かべながら、もちろん“マイクロシーベルト”のつもりだったと訂正しました。

新福島のJA代表者が、JAの行った測定検査の結果を紹介しました。“ゲルマ”(ゲルマニウム検知器)で130分間の測定を行った結果、“ほとんど何も”検出されなかったとのことです。そして、特に東京の消費者は福島県産の作物を避けており、福島県の商標はひどい被害に遭っていること、また食品の基準値が20124月に100ベクレル/kg に下げられたのも、農業にとっては重荷となっていることを発表しました。

それに応えて、日本のマーケティング専門家が、小売店や末端消費者を啓蒙するためにツイッターを利用する方法について説明しました。デパートやスーパーマーケットは問題ではないからと言うことです。

もう十分です。私たちは会場を後にしました。カナダからICRPの代表者がわざわざ“福島県産の美味しいりんごや柿を楽しむために”家族を連れて参加しに来たと言う場で、“ほんの僅かな”マイクロシーベルトやベクレルでも、長期間に渡って濃縮されていくうちには健康被害を引き起こすのだと、どのようにして官僚や公務員に説得できるでしょうか? 

次回は郡山市で、これと似たようなプロパガンダ大会が、今度はIAEAの主催で予定されています。様々な市民団体が既に抗議運動を準備しています。


アネッテ・ハック( Annette Hack ):通訳士、日本学専門家
トーマス・デルゼー( Thomas Dersee ):資格エンジニア、放射線テレックス編集者、ドイツ放射線防護協会メンバー、BUND(ドイツ環境自然保護連盟)の原子力放射線委員会委員長
 




mardi 4 décembre 2012

IPPNW医師が警告する「首都圏は放射能汚染している」



 ドイツIPPNWシュトゥットガルト支部の精神科医ヨルク・シュミット博士の講演からの抜粋です。シュミットさんはデルテ・ジーデントプフ女医とも懇意で、講演の前の週にはベルリンで彼女から日本訪問の様子を聞いてきていたそうです。「デルテはとても動転して日本から帰って来た」と話していました。日本人の放射能に対する認識がここまで甘いとは、ジーデントプフ医師も想像していなかったとのこと。”この池にはカモが来るから汚染していない、大丈夫””うちの町には鳥がいるから大丈夫”と言うような”迷信じみた”考えが通用していることにショックを受けていたそうです。

また日本で一般的に使われている汚染地図(早川マップのことのようです)が、現実の汚染に即していないというのがIPPNWの結論で、様々な資料を検証し激論の末、彼らが一番信用できるとした地図が、この講演でも使われています。IPPNWは、ニュースレター内でも「東京も含めた日本の広い地域が大変なセシウム汚染をしている」と断言しており、東京に汚染のないように見える早川マップは使えないと言うことです。講演内で使用されている地図のソースは次の通り:

 a) 論文"Cesium-137 deposition and contamination of Japanese soils due to the Fukushima nuclear accident" 専門誌 „Proceedings of the National Academy of Sciences of the United States f America“ (S. 19532)内に掲載 http://www.pnas.org/content/108/49/19530.full.pdf+html?sid=15ee6e2e-f543-4da3-8004-4f30b71f8d02

b) 論文"Xenon-133 and caesium-137 releases into the atmosphere from the Fukushima Dai-ichi nuclear power plant: determination of the source term, atmospheric dispersion, and deposition" 専門誌 "Atmospheric Chemistry and Physics" (S. 2339)内に掲載 http://www.atmos-chem-phys.net/12/2313/2012/acp-12-2313-2012.pdf


講演抜粋部分の 翻訳文:

「陸上で汚染したのは福島県のほか、約40x20km内陸部に伸びる帯状の地域、日本の東部と北東部、そして特に東京の首都圏です。重要なのは、福島県外にも同じくらいの汚染をした地域があることです。それらは前述の帯状地帯に沿って存在したり、それ以外にもいわゆるホットスポットとして点在しています。そうした地域ではもちろん避難は行われていません。

 こうした汚染は、“放射能雲”つまり大気の放射能汚染によって引き起こされたものです。これはやがて土壌汚染に発展します。健康上の被害を考察する上で重要なのは、もちろん放射性物質の体内への侵入です。つまり食物や呼吸を通して体内に侵入した放射性物質が、体内で放射線の放射を続ける状態である内部被曝です。

 幾つか地図をご紹介します。 これはセシウム137による土壌汚染を表したものです。赤色部分がフクシマ(原発)ですが、日本が広域に渡って放射能汚染していることがわかります。南部だけがまだ比較的放射能の汚染を免れています。 こちらはセシウム137による大気汚染を航空モニタリングによって測定したものです。海洋地域の広域な放射能汚染がわかります。また、こちらはキセノンとセシウム137を合わせたもので、これもまた大気汚染の様子を現しています。いわゆる“放射能雲”です。風によって海洋全域に拡散されているのがわかります。この地域が東京ですが、赤色で記された高濃度汚染地域の真ん中に位置していることがわかります。

下は世界地図です。ちょっと見にくいですが、ここが日本です。こちらは北アメリカ。放射能雲は2011年3月15日に北アメリカに到達しました。線量が現している通りです。ヨーロッパは2011年3月23日にフクシマから発した放射能雲に襲われました。こうしたことがわかるのは、包括的核実験禁止条約によって世界に監視網が敷かれているのですが、その測定値が当然跳ね上がったためです。

事故の規模を理解するのに注目に値する数値がもうひとつあります。3月12日から16日にかけて福島県では放射線量が通常の38000倍に上がったのです。今日もなお、事故の改善措置のための作業が実施されている現場の高線量の区域では、コンピューターは使用できません。放射能によって技術機器が壊れてしまうからです。

まとめますと、これらの地図は日本政府がいかに事故を軽視しているかを明確に表しています。日本政府は線量が高いのは避難区域だけだと主張し続けてきました。しかしこれらの地図は、日本の計四つの県(訳註)において、線量が避難を必要とする基準を越えていることを証明しているのです。このことに関して特に重要なのは、避難の行われていないそうした地域では、食物の摂取、農作物の栽培、そして家畜の飼育が禁止されていないことです。」

訳註:福島、栃木、茨城、宮城の四県。5000Bq/kg の土壌汚染が確認されており、避難が必要とのこと

mardi 30 octobre 2012

仏TV5: WHOは何故原発事故犠牲者を否定し続けるのか?




原子力による健康被害問題に関するWHOのIAEAからの独立を求める元職員らの抗議団体”Independent WHO" 日本語サイトもたちあがりました:

http://independentwho.org/jp/ 


mardi 23 octobre 2012

グリーンピース「偽りの安心感」~日本政府モニタリングポスト数値に疑問

Falsches Gefühl der Sicherheit

*****以下グリーンピースによる報告書全文和訳*****

福島地方に設けられたモニタリングポストが、計画的に住民に対して放射能の危険を過小化して見せていることを、グリーンピースの国際放射線専門家チームが最新の放射線測定によって確証した。また日本政府の進める除染作業は相変わらず欠陥だらけのうえ、誤った方法で行われており、満足できるものではない。

「原発事故から一年半が経過していると言うのに、未だに数多くの子供の遊び場が除染されていないとは驚いた」とグリーンピースの核物理学者及び原子力専門家であるハインツ・スミタルは言う。
「日本政府は避難区域の除染にばかり一生懸命だ。なるべく損害賠償責任を減らせる見込みの方が、子供達の健康よりもどうやら重要らしい。」

グリーンピースの放射線専門家達は先週、汚染の激しい飯舘村も含む福島市周辺地域を再調査した。その結果、四十の政府モニタリングポストのうち75%が、ポスト周辺で計測された数値に比べて明確に低い線量を表示していることを確認した。モニタリングポスト25メートル周囲の線量は、ポスト自身の数値に比べて最高で6倍も高かった。

「モニタリングポストは、既に行政によって除染の行われた場所に設置されています。しかし数歩離れただけで線量が非常に上がることを私達の測定は示しています。 」とハインツ・スミタルは語る。「こうしたモニタリングポストが人々に誤った安心感を与えていることを私達は危惧しています。」

平常を装うための線量が売り込まれている・・・しかし危険は実在する


測定チームはまた、放射能ホットスポット(放射能汚染された場所)も多数発見した。例えば丈の低い果樹の潅木や子供の遊び場だ。飯館村では、住宅街で最高毎時5マイクロシーベルト の線量を測定した。比較すると、事故前の線量は毎時0.04マイクロシーベルトだった。100倍の数値と言うことだ。また2012年9月に再開が許可されたある工場では、最高毎時13マイクロシーベルトのホットスポットが確認された。またその近くでは毎時9マイクロシーベルトが計測された。

放射線研究所内ならば、このような線量に対しては即刻対応措置が取られる。こんな線量の汚染場所には18歳以上の人間にしか立ち入りしか許可されない。子供や妊婦にとっては健康被害の危険が高い。 しかし飯舘村では、子供達は除染の行われていない遊び場で遊んでいるのだ。

一般市民の健康を守るための財源が必要

「福島市に比べて飯舘村では除染作業員の姿をたくさん見かけました。しかしこの地方は傾斜や森林が多い地勢のため、除染努力は無駄骨になりかねません。除染するのが困難な上に、新たな汚染の可能性が高いからです。」と語るのはグリーンピース・ジャパンの原子力専門家鈴木かずえだ。

 グリーンピースは日本政府に対して、国民の健康を守るための資金源を即刻増やすことを要求する。また除染作業は、避難の行われた汚染の激しい地域ではないく、福島市のような人口密度の高い地域に集中させるべきである。福島市の除染作業が十分でないことは確証された。



mardi 16 octobre 2012

バンダジェフスキー博士訪日を語る


フランスの大きな反原発組織 Sortir du nucléaire (脱原発)2012年夏号に掲載されたインタビューです。

 *****以下全文和訳*****

ベラルーシ国立ゴメリ大学医学部創設者であり、放射能による健康被害の発見者でもあるユーリー・バンダジェフスキー博士が日本から帰国した。福島原発事故から一年後、博士は日本に招かれて講演を行い、放射線防護をテーマにした医療養成セミナーを実現させた。ダヴィッド・シェーアンが博士にインタビューを行った。

日本滞在についてお話いただけますか?

「12日間の滞在の間、私は10回の講演を夜行い、昼間は医師達と一緒にセミナーを行いました。これらのセミナーはフリージャーナリスト・木下黄太氏による”放射能防護プロジェクト”の一環として行われました。木下氏は私を大変温かく迎えてくださり、日本滞在中常に付き添ってくださいました。黄太氏はまた、我々の活動がより認知され、支持を受けることが出来るように国際的な同盟を築くことに賛成してくださっています。特に私の願いは、汚染地域で本当に起きていることをコントロールするための国際同盟を創設するために、近い将来キエフで国際会議を開くことです。もちろん”バンダジェフスキー友の会”もこのプロジェクトに参加します。

同盟についてもう少し詳しくお話いただけますか?

我々のホームページ http://chernobyl-today.org/  でご覧いただけるように日本の友人達は共同の仕事を続け、放射能被害に対する住民の健康を守る共同作業を行いたいと私達に書き送ってきてくれています。私達が創設しようとしている国際同盟は、もちろん科学的なデータを基盤に働くものです。

日本人は今回の事故に対してどのように反応しましたか?

日本人が政府の沈黙に対して行動を起こさなければいけないと理解したのは明らかです。何千もの日本人が自分達の未来、そして特に自分の子供たちの未来を心配しています。彼らはもっと情報を欲しがっており、信頼出来る情報を得るには政府は常に当てになるわけではないこともわかっています。例えば東京の住民達は力を合わせて、かなり精度の高いガイガーカウンターを入手することに成功しました。この機械は非常に高い線量を記録し、彼らは大変気を揉んでいます。その結果、多くの人々が東京を去り、家はずっと簡素でも、汚染の比較的少ない地方に移り住みました。滞在中、私は一年間放棄したままの家を見に戻ってきた家族にいくつも会いました。胸の張り裂けるような光景でした。

 日本人達は反対運動を起こしたのでしょうか?

はい。私は滞在中に信じられない数の反対者を見ました。チェルノブイリ事故後のベラルーシ、ウクライナ、あるいはロシアでの汚染地帯の住民よりもずっと大きな運動を起こしています。日本人はとてもやさしく教養のある民族ですが、原発事故に対して怒っています。その上日本人は連帯感が強く、前進するためには力を合わせるしかないことをわかっています。これは非常に大切なことです。このような運動が、健康を守るために効果的なプログラムを実現させることを可能にしてくれると願っています。


何故政府は沈黙したままなのでしょう?

これは真のパラドックスです。日本は何千年と続いてきた文化を持ち、幾つかの分野においてはヨーロッパよりも進んでいます。強い経済力や在外邦人共同体の発達は、福島事故に対応するにあたって様々なことを可能にし得ると思うのです。例えば汚染していない食物の提供など。ところが原発事故に関する国民の情報は十分ではないことを私達は見てきました。チェルノブイリ事故の時と同じです。当時ソ連政府の中には強力な原発ロビーの存在があり、情報は封印されてしまいました。当時のソ連のような独裁体制下と、現在の日本のような現代民主主義体制下と、情報隠蔽のプロセスは酷似しています。

低線量の被曝は問題なのでしょうか?

私達の研究では、低線量の放射能、非常に低線量の放射能でさえが、人体組織に取り込まれると、健康にとって大変大きなリスクを持つ要素であることを確認しています。それに対してウクライナ、ロシア、そしてベラルーシ政府は、閾値(しきいち)があると主張し、閾値以下ではまったく危険がないとしています。私達の研究はそれとは逆の結果を示しています。特に深刻なのはセシウム137です。脳も含めたすべての組織に侵入するからです。放射性セシウムは細胞エネルギーのバランスをかく乱します。そして人体組織のバランスが崩れるのです。

つまり汚染地域に住む人々の健康は脅かされていると言うことですね?

残念ながらそう言うことです。子供達は心臓や血管の問題を起こしています。汚染地域に住む人々が放射性物質に汚染された食品を消費しているのならば(それは毎日起こっていることですが)、特に子供たちは絶対に医療検診を受け続けなければなりません。これは医者達にはよく知られている基本の病理プロセスです。このグラフを見れば何故子供たちが病気なのかわかるでしょう。


ゴメリ地方の解剖(1997-1998)を元にした人体組織へのセシウム137蓄積量
 緑=成人 赤=子供 
1.心筋 2.脳 3.肝臓 4.甲状腺 5.腎臓  6.脾臓 7.骨格筋  8.小腸 



先ほど心臓と血管の問題の重要性を強調されましたが

そうなのです。放射能汚染にさらされると、子供の心臓・血管体系が障害を受けるリスクが高まり、成人してからの心臓病のベースとなります。このことは Yves Michel 社から出版した私の本にも説明したとおりです。またチェルノブイリの汚染地帯ではその他の癌性や非癌性の数々の病理が非常に広がっていることもわかっています。日本の汚染地帯に住む人々も放射能にさらされています。

現在されている仕事の内容を教えていただけますか?

汚染地帯に住む人々の健康問題を総合的に把握しようとしているところです。実際、人々の健康に関する決定的要素が慢性被曝である一方、その他の学的、生物学的な要素もこの地域の人々健康を冒していると考えられます。放射性物質と化学的・生物的汚染物質との間の相互作用がもたらす結果については研究が不足しています。汚染地帯に住む人々の間に蔓延している免疫機能・内分泌機能の障害を引き起こしているものが何なのかをもっとよく理解したいと思っているのです。例えば、牛の飼育には、屠殺するまで牛の健康を維持するために抗生物質が多く使用されます。抗生物質を多量に吸収した牛肉を消費すると、その抗生物質は人体組織の中で、慢性被曝のために変容してしまった肝臓や免疫体系が原因で、さらに複雑な影響をもたらす可能性があります。科学と医学はこう言った疑問に関心を寄せ、もっと深い研究を進めていかなければなりません。

状況を進展させるために具体的に私達は何ができますか?

まずは客観的な情報へのアクセスが必要です。そしてその情報を得るには、様々な異なる汚染地域での住民の被曝量、食物の汚染量を測定し、伝達するための道具が必要です。このようなインフラ設備を設置するための知識は既に存在し、日本の人々にはそれを実現させる力があります。次には、そうした放射性物質の源を遮蔽するためにあらゆる手段を尽くさなければなりません。例えば肉や牛乳、チーズ、レタスなどの汚染食品は決して食べてはいけませんし、破棄しなければいけません。日本人の大きな利点は、非常に強力な社会組織のネットワーク力です。これは汚染地域に”清潔な食品”の供給を実施することを可能に出来るでしょう。汚染地域産の食品が論外であることは言うまでもありません。

日本に対して楽観的ですか?

状況は悲劇的ですが、日本人は社会的に非常によく組織されています。みなでよく考え、人の話によく耳を傾け、習得が速いです。特にセミナーでは医師達の聴講レベルや彼らが私にする質問のレベルの高さに驚きました。 


ドイツ第一TV:  福島第1原発事故でチョウに異常 琉球大チーム調査



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このビデオについて、出演されている野原千代様から 以下のようなコメントをいただきました:

「さっそく日本語訳をつけていただき、感謝申し上げます。 私は取材を受けた研究チームの野原と申します。 私たちもようやく番組を見ることができました。 どうもありがとうございます。 私は過去、監査論の分野で学者だったことがありますが、 現在は琉球大学の(社会人)院生でございます。 ですので、「生物学者」というのは、正 しくないです。 ARDの方には、院生であることはお伝えしていたのですが なぜか、このような報道になっています。 このメールを皆様の目に触れるところにおいていただければ 幸いでございます。 重ねまして、日本語訳どうもありがとうございました。」